DFM vs. SPY 2戦目【PlayIn振り返り】
こんばんは、Mameです。
今回のWCSを見た方はもうみんな震え上がってるんじゃないですかね。
なんとDFMがEUのSplyceに勝ってしまったんですからね。正直夢なんじゃないかと思うレベルですよ。去年はメジャーリージョンのNAのC9に惜しくも敗れてしまいましたが、今年はEUのSplyceに勝ったわけですから。これは間違いなくLJL史に残ることになるでしょう。
さて今回はこの歴史的ゲームを振り返っていきたいと思います。
バンピック
今回はレッドサイドでファーストピック権がない代わりに、ラストピック権がある形。
ファーストバンでSPY側がハイマー、ユーミ、シンドラと前回と同じバンをしてきた。
一方、DFM側はレッドサイドということでファーストピックで取られてはいけないパンテオンとHumanoidのマストバンキヤナ、そして前回の敗戦からザヤをバン。
SPY側はファーストピックをスケールチャンピオンのカイサを選択。
DFM側はEviの得意チャンピオンのナーとGaengの得意チャンピオンスレッシュを抑えた。
それに対してSPY側はナーのカウンターとしてケネン、Norskerenの得意チャンピオンのノーチラスを抑えた。
これに対し、Stealのノクターンを抑え、ここまではDFMの得意な形をそろえられた。
セカンドバンでSPYはマッププレッシャーの高いフェイトとカシオペアをバン。
一方、DFMは前回の敗戦を踏まえてライズとHumanoidの得意チャンピオンアカリをバン。
ここでDFMは4thピックでアッシュをピックし、マップコントロールを重視。
これに対して、SPYは前回同様へカリムをピックし、ラストバンでHumanoidの得意チャンプのルブランをピック。
DFMはラストピックでガリオをピック。Cerosはそこまで使っているチャンピオンではなかったため使えるのかが不安視されたが、ピックとしてはマッププレッシャーが高く、強力なCCをそろえた構成となった。
バンピックでは前回戦に比べて安定したピックになった。以前はエコーのプレッシャーがあまりにも低かったが、ノクターンであれば視界の有利と仕掛けの優先権が得られる。さらにノクターンガリオのシナジーもあり、ジャングルミッドのプレッシャーがマップ全体にかけられる良い構成だった。
試合内容
4:40
Stealの2回目のガンク。Xerxeに対するカウンターガンクを狙った形。Xerxeはブルーサイドの赤バフから始めていたので、このタイミングでクルーグを狩ることは予測できる。
一方、SPY側はノクターンが赤バフから始めたこととミッドガンクをみて、リコールをしているタイミングだと読んでいた。そのため、ノーチラスのフックで仕掛けた場面だった。
しかし、Stealが待機していたため、ノーチラスはフラッシュを使って離脱。
これでノクターンのLv6プレッシャーをボットレーンにかけられるようになった。
7:20
スレッシュがフラッシュのないノーチラスにフックを仕掛けるところからノクターンのウルトが刺さる。ノーチラスは先ほどフラッシュを切っていたのでイージーキルとなった。これによって、マウンテンドラゴンも取れる環境になり、トップとミッドで背負っていたゴールドの不利を縮められた。
11:00
ガリオがルブランに対して仕掛ける。しかし、ガリオはすべてのスキルをルブランに使ってしまい、ルブランのチェインでスネアになったため、Xerxeのへカリムに轢かれてしまった。また、ノクターンとの連携のタイミングがずれてしまったこともよくなかった。
14:00
ナーがLv11の段階でケネンに仕掛ける。ケネンのUltをマウンテンドレイク前での集団戦で使わせない事が主な目的であっただろうが、何とソロキルしてしまう。ケネンとしてもこの段階でナーにソロキルされるとは思っておらず、フラッシュもかなり遅れてしまっている。
このシーンからDFMの集団戦の流れが一気に加速していく。
14:30
Eviのソロキルの直後、マウンテンドレイクを取ると見せかけてファイトを仕掛ける。
ノクターンのUltをカイサに発動し、ガリオのUltと合わせてCCチェインを狙ったが、カイサはEで移動速度を上げて回避。さらにカイサの後方からのEviのTPに対し、カイサはUltで前に出て、ノクターンを落とした後フラッシュアウト。Kobbeのプレイヤースキルにただただ感服したシーンだった。ただし、フロントのへカリムとノーチラスを落とすことに成功し、2-1交換。
この戦闘後、マウンテンドレイクは取れなかったが、マウンテンドレイクとトップのファーストタワーを交換し、ゴールド差はイーブンになった。
19:00
18:30のナーのケネンに対する仕掛けによりケネンにUltを吐かせることに成功し、ヘラルド獲得が可能になった。
22:00
インファーナルドレイク獲得に向けてノクターンのUltからファイト開始。カイサにノクターンが入った後、ガリオのUltでコンボしようとするが、ガリオはケネンのUltとWで止められる。
しかし、ガリオはカイサだけを狙っており、プロトベルトとフラッシュでカイサまで近づき、W→Passiveで倒しきる。
また、アッシュを襲っていたルブランもガリオが回収し、2-2交換に持ち込む。
これによって、ダメージを出すチャンピオンを落とせたことによりインファーナルドレイクを獲得できた。
26:00
ここで初めて正面から5v5をした形になった。アッシュのUltからノーチラスをとらえていくが、ノーチラスもただでは死なぬということでアッシュにUltでノックアップさせ、そこにへカリムのUlt+Eで前に引き寄せられた。さらに、TPからやってきたケネンの雷撃の大嵐が4人に入り、大ダメージを食らってしまう。
ただ、ここでガリオのEとWで反撃し、ケネンを落とし切り、好機と見たナーがルブランにとどめを刺しに行く。しかし、へカリムのEに止められダウン。
ここでまたガリオがQでルブランをキルし、全体としては3-3交換。
この集団戦次点で3000ゴールドの有利があったにもかかわらず、ケネンのUltがあった時のSPY側の集団戦の強さが発揮され、イーブンの交換になってしまった。
28:20
ノクターンのUltでケネンを捕まえてキルした後のバロンベイトの場面。スレッシュのフックからへカリムをとらえ、フレイでカイサを巻き込みつつ、Wでガリオを引き寄せた。これにより、ガリオのW、ナーのRがカイサに刺さり、カイサは満身創痍のところでストップウォッチ。カイサは命からがら逃げ伸びたが、フロントラインはナーとアッシュによって溶かされ、ルブランはノクターンのパラノイアで落とすことに成功。
試合の流れを変える重要な集団戦だった。ケネンのUltを奪うもしくはキルすることによって、常に5v4を作り続けた結果、大きな有利を作り上げることに成功した。
32:30
ミッドのインヒビターを壊した後のトップインヒビタータワー前の攻防。SPY側がここで集団戦をすることを決意し、ケネンが青バフ付近にTPを使用。それを確認したスレッシュとアッシュで最悪の位置からはいられないようけん制をかける。
その後、横と正面から入ってきたヘカリムとケネンをナーのUltではじき、この集団戦はDFMの勝利となった。この時点でアッシュが完全にフリーになり、フロントを溶かすことに成功。
また、事前にセロスがルブランを瀕死にしていたことによって5v4になっていることも大きかった。
この後は残ったヘカリムを捕まえ、DFMの勝利となった。
感想
この試合ではEvi選手の個人技により、常にケネンを集団戦から排除することを徹底できたことが非常に大きかった。また、ノクターン、ガリオのコンボやスレッシュのピックアップから次々と戦闘を起こし、Goldの有利を生み出し続けた。そして、アッシュの鷹によるマップコントロール、ガリオの積極的なダメージトレードでルブランの動きをけん制できたことも有利を作るうえで重要な要素の一つであったことは間違いない。
SPYとしても真正面から5v5ができたなら、間違いなくこの不利をひっくり返せただろう。ただ、Evi選手の1v1でのプレッシャー、ノクターンのUltのプレッシャー、ガリオのQハラス、アッシュの鷹によってことごとく潰される形になった。
この試合においてはDFMのマクロの判断が上であったことと、BPにおいてノクターンガリオをとれたことが非常に大きいだろう。ただし、ゲームを決定づけたのはEvi選手で間違いない。彼のソロキルとUltがこの試合をキャリ―した。
まとめ
EU代表のSplyce相手に勝利できたことは日本にとって大きな意味のあることだと思う。
これまで、メジャーリージョンと戦うことすらほとんど無く、去年のEDG戦とC9戦ぐらいだった。
今回のSplyceのような主に中盤のマクロコントロールから集団戦を得意とするチームに対して、集団戦で勝っていったこともとても大きいだろう。
今後の活躍が見逃せないチームでこれからも結果を出し続けてほしい。