【WCS2019】Detonation Focus Me【PlayIn出場チーム紹介】
こんにちは、Mameです。
今回は日本の皆さんの期待の星、Detonation Focus Meについて紹介したいと思います。
LoLを長く続けている人ならDFMを知らない人はいないぐらいにLJLの古参のチームで、特にYutapon選手と、Ceros選手はだれもが知っているでしょう。
2016年のIWCI以来不振が続いていた彼らですが、2018年夏にやっと国際戦に戻ってきたDFM。当時は、ワイルドカード地域でも最弱の烙印を押されていて、消極的な試合をしなければ負けてもいいかなぐらいで見ていた人は多かったです。しかし、彼らはなんとC9に対してあと一歩のところまで戦い抜き、ブラジルのKBMに勝ち越してグループステージを突破してしまったのです。
これには、日本を過小評価していた元LPL実況のFroskurinn姉貴も評価を改めました。当然、日本にいる我々も世界と戦えるんじゃないかという期待を持ちました。しかし、DFMはEDGに完全に把握され、これが世界の戦いだということを身をもって思い知らされました。
しかし、今年こそはLJLがメインイベントのグループステージにいけることをLJLファンボの私たちが信じない事にはいかないでしょう。(Vediusだって信じてるんだから)
DetonatioN Focus Me
所属選手
トップ:Evi(エビ)
LJL最強トップレーナ―の称号をほしいままにするこの選手こそワイルドカード地域きってのスマーフモンスター。去年のKBM戦では得意のアーゴットで対面をソロキル、C9戦ではBlaberのキンドレッドを完全封殺し、韓国放送ではコリアチャレンジャーエビィと大興奮。
そんな彼が得意としているチャンピオンはナー、アーゴット、ブラッドミア。特にチームカラー上集団戦よりのピックが多い。(タムケンチを除く)
特にナーのゲージ管理と強烈なウルトは試合を破壊するほどで警戒されることは間違いない。
夏シーズンのファイナルでは早い構成としてパンテオンからの有利づくりが目に見えたが、スティールとの連携で不安要素が見えた。ここを修正し、早い展開を作れることを期待したい。
ジャングル:Steal(スティール)
LJLのワードモンスターSteal。彼の視界スコアは尋常ではなく、よくEyesさんに突っ込まれている。
彼はLJLに来た当初、ガンク型のチャンピオンであるエリスやレクサイといったチャンピオンを多く使用していたが、今年はセジュアニやトランドル、サイラスといったチャンピオンでジャングル不利を取らない程度でマップコントロールをするためのピックを優先してきた。
ただ、彼の場合、マップコントロール一辺倒になり、ガンクの量が若干少ないのが気になる。
彼はランクではエリスやレクサイのほうがスコアも勝率もいいのだが、いかんせんチームカラー似合っていないのが珠に傷。特にミッドにキルが入った際になかなか有利につながらないことが問題だろう。
そのため、WCSでもチームとしてより有利の作りやすい視界管理系のジャングラーを優先するのは間違いなさそうだ。
ミッド:Ceros(セロス)
LJLのミッドの皇帝Ceros。Ceros選手といえばハイマーディンガーやジグス、アジールだが、これはKazuコーチになってから頻繁に使われるようになった。
2017年の春までは韓国人コーチを雇っており、それまではタリヤやシンドラ、オリアナやルブランなど当時のメタチャンピオンをよくピックしていた。しかし、ロームがあまり得意ではなく、有利が築けずにそのままジリ貧になることがよくあった。
良かったところといえば、Ceros選手のウェーブ管理能力だ。当時は1-3-1構成をよくとっており、取りたいオブジェクトの反対側にビックウェーブを作っているのだ。
もう一つ上げるならば、アグロコントロールである。ストップウォッチのタイミングが素晴らしく、マップを広く見て敵のアグロを持ちつつベイトする形はLJLの中ではずば抜けている。
2017年夏のファイナルからはハイマーディンガーをピックしてからは対面を圧倒し、ミッドの有利からStealが動きやすくなり、視界を取りまくるという戦術がはまった。
今年のファイナルではシンドラという若干メタピック寄りのチャンピオンをピックし始め、流れが変わったように見える。彼の新しいピックには世界中が注目するだろう。
ボット:Yutapon(ゆたぽん)
ゲームの天才Yutapon。彼はあらゆるゲームで最高レートまで到達する日本を代表する化け物ゲーマーである。彼は去年まで学生をしながらわざわざ東京のオフライン会場まで通っていたのである。それが今や職業ゲーマーとなり、プロおじいちゃんになった。
今年は得意のエズリアルの他にザヤやケイトリン、ルシアンなどで高いパフォーマンスを見せてくれた。一方、カイサが最も多いピックであったが、他のチャンピオンと比べると正直パフォーマンスが高いとは言えず心配なピックだ。
今回のWCSではKobbeとWarangelusと対面することになるが、どちらも集団戦で化物になるADCなので彼のレーン戦は非常に重要。
サポート:Gaeng(ゲン)
Eviにプロプレイヤーの鏡と言わしめた男。Gaeng選手はとにかく上手いし、LJLではまさに俺にみとれなという言葉にふさわしいラカンのプレイを見せてくれた。
また、ファイナルではスレッシュを優先的にピックし、その精密なフックでレーン、集団戦ともに有利をもたらした。
彼には正直これといった弱点が見つからず、期待できる選手。
今回のWCSではNorskerenとSlow選手と対面することになるが、注目はNorskerenのエンゲージチャンピオンに対して、レーンでどういう戦い方をするのかになるだろう。
チームとしての評価
Kazuコーチに代わってから、得意ピックを優先することが多くなり、Bo5に強くなったチームである。
このチームの強みはTOPのレーンの強さ、TOP,SUPの卓越したエンゲージ力による集団戦、JGの視界管理によるレーン戦の安定化及び試合時間の引き延ばし、MIDのアグロピンポン能力、オブジェクト判断の早さである。
一方、レーン戦では消極的な一面が見られる。集団戦になるまで耐える選択を取るために、Steal選手のチャンピオンプールを狭くしている節がある。
今回のWCSもおよそTOP-JG-MIDのラインが強いチームが序盤を制し、ADCが最後を持っていく形になるだろう。この点からすると、今回のWCSではJG-MIDが要になるのは間違いない。
ただ、MIDのローム力の低さが一番の課題である。そのため、チームでのオブジェクト管理を起点に少数戦を作り、そこの戦闘から有利を作る形が予想される。
DFMを長い目で見ている感じだと、早い構成を取った際に勝ちきれないことを懸念しているように見える。さらに彼らは集団戦が得意だと自負している。これはファイナルのピックやこれまでの国際戦でのピックからも明らかである。
そのため、集団戦構成をとりつつ、JG-MIDの主導権を渡さないピックがチームとして最も重要になるだろう。
WCSに向けて
Isurusには集団戦では勝てるだろうが、そこまでにいかにOddieとSeiyaを止められるかが問題である。Walangelusは勝手に育つ上に、集団戦でダメージを出し続けてくるので、OddieとSeiyaが育ってなければ注意すべきは一人になり勝ちの目が見えるだろう。
SplyceはXerxeとKobbeは安定しているため潰すのが難しいが、HumanoidとVizicsacsiは潰せる可能性がある。Vizicsacsiはバンピックで潰すか、レーン強者で制圧するなどとにかく序盤耐えさせないことが重要である。Humanoidは正直上手いときと微妙な時の差が激しいため、確実につぶせるとは言い切れないが、最低でもボットへのロームを防ぎたいところ。Norskeren選手はエンゲージチャンピオン以外をピックすれば影響力がかなり下げられるので、ノーチラスとラカンのどちらかをバンしてどちらかを取り上げる形をとると有利になるだろう。
まとめ
改めてDFMを振り返ってみるとWCSで戦えるポテンシャルがあるのは間違いない。しかし、今年のWCSも一筋縄ではいかないというのが本音だ。特に今回のプレイインはジャングルとミッドが強いチームが多いなか、グループBはジャングルとボットが強いチームが集まった。
プレイインでは勝率の低い新しい戦術よりも自分たちの得意な形を押し付けるほうが勝利しやすい。
果たしてその形が以前のVega戦のときのように崩されないか注目である。